COLUMN

ふくしまの酒 LOVERS01

「喜多方の酒を、
仲間たちと盛り上げたい!」

ふくしまの酒を愛する「ふくしまの酒LOVERS」に、地酒への思いや、こだわりの「わたし流の飲み方」などを聞く新連載。その第1回に登場していただくのは、プロダンサーとお土産店主の二足のわらじを履く甲斐枝里子さんです。

喜多方の酒蔵には同世代の友人も多い。
「一緒に飲みながら
勉強させてもらっています」

甲斐枝里子 (かい えりこ)

高校卒業後、東京を拠点にダンサーとして活動。その後、家業を継ぐ決意をし、喜多方駅前に立地する、創業明治43年のお土産店「甲斐商店」の後継ぎとして修業中。2018年4月に喜多方へUターン。現在は家業の傍ら、ダンスインストラクターやバックダンサーとしても活動している。

地元喜多方市を中心とした会津地域の地酒を豊富に取りそろえる甲斐商店

  1. ――― まずは、ふくしまの酒との関りを教えてください!

    東京にいる頃はビールやハイボールが好きで、日本酒を飲む機会はなかったんです。日本酒に親しむようになったのは、喜多方市に帰ってきてから。お店で地酒を扱っているので、最初は勉強のために飲んでいたんですけど、ふくしまの個性豊かな地酒を味わううちに「私はこんなタイプのお酒が好きなんだな」とか「このお酒は、こんなおつまみに合うんだな」という発見が楽しみになりました。

    ――― ふくしまの酒の好きなところは?

    浜通り、中通り、会津と、それぞれに気候や風土が異なるので、それがお酒の特徴としてはっきり現れているところですね。各地域の「水」と「米」と「地域」の良さが、お酒にも伝わっていると思います。それに、つくり手の方たちの情熱が感じられるところも魅力です。各酒蔵が腕を競い合いながらも、「自分の蔵だけじゃなく、ふくしまの酒を全体として高めていこう」という気概が感じられるんです。

    『純米吟醸 喜多の華☆9 五百万石』(左)と『奈良萬 純米大吟醸』

    ――― 特にお好きな銘柄があれば教えてください!

    喜多の華酒造場さんの『純米吟醸 喜多の華☆9 五百万石』が好きです。この銘柄は、四代目の里英さんが造りの現場を任されてから、毎年、星が増えていくので、通称『星シリーズ』と呼ばれています。最初に甘みがあって、でもスッキリしていて、グイグイ飲めてしまうお酒です。もうひとつは『奈良萬 純米大吟醸』。華やかで旨み香りもしっかり感じられます。こちらはみんなで飲む時やお客様と飲む時にピッタリ。

    ――― 外呑み派? うち呑み派? おすすめの店を教えて!

    私は外呑み派ですね。おすすめは、何人か集まって楽しく飲むなら「お料理 舟場α」です。個性あふれる喜多方の地酒を味わうことができますし、料理も美味しいんです。一人で飲むなら「醸造酒バー 二代目 Kogiku」ですね。ここも地酒の種類が豊富なので「奈良萬のひやおろしが入ったから飲んで帰ろう」っていう感じで、勉強も兼ねてよく立ち寄るお店です。

    春が旬のニシンと山椒の新芽を使った会津の郷土食。日本酒が止まらない。(写真提供:合名会社高砂屋商店)

    ――― 好きなアテやペアリングは?

    好きなおつまみは、会津地方の郷土料理「にしんの山椒漬」。うちの店でも販売しているんですけど、ニシンを山椒が入った酢で漬けたものです。細かく切って、ちょっとずつ口に含んで、日本酒とのマリアージュを楽しみます。馬刺しもいいですね。馬刺しは会津ではスーパーでも売っている身近なもので、さっぱりとしていて柔らかく、とても美味しいんです。辛子味噌をつけて食べると日本酒が進みます。

    ――― 最後に、ふくしまの酒へ愛のメッセージを!

    個性豊かな喜多方の地酒を、全国のお客様に楽しんでもらおうと、甲斐商店では3年前から「KaiEri頒布会」を始めました。喜多方の8蔵から、ここでしか買えない特別でぜいたくなお酒とおつまみを、4か月間、毎月お届けします。「芳醇・淡麗・旨口」が自慢のふくしまの酒を、ぜひ楽しんでみてください。

名称
甲斐商店
創業
1910(明治43)年
住所
福島県喜多方市町田8269-1
電話
0241-22-0033
営業時間
7:00〜19:00(不定休)
駐車場
10台
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