たかはししょうさくしゅぞうてん
純米酒 会津娘
土産土法(どさんどほう)で醸す上質な日常を演出する酒
会津の穀倉地帯「門田」の地に、1875年創業の髙橋庄作酒造店の蔵がある。眼前には、農薬や化学肥料を使わずに栽培する酒造好適米「五百万石」の自社田が広がる。「土産土法の酒造りを基本としています」と語るのは会津杜氏の髙橋亘さん。
“土産土法” とは、地元会津の米と水を使い、会津人がその土地の手法で酒造りを行うこと。同蔵は、その土産土法にて特定名称酒のみを製造している。そのうちの95%が純米酒ということだが、理由は「造っていて面白いから」とのこと。「僕ら技術者にとって、純米酒は飲んだ時に製造工程を追いやすい。言い換えれば原料の良し悪しから工程の一つ一つが酒質に反映される」。だから酒造りに一切の妥協はないという。工程では、米の良さを最大限に引き出すことを考え、搾った酒もすべてサーマルタンクで貯蔵。熟成を丁寧に管理し、醸造したすべての酒をベストな状態で蔵出しできるよう、きめ細かい配慮を施している。
「できた酒も新酒で出荷するか、原酒で寝かせるか、火入れしたほうがいいのか、また考えます」。旨い酒を届けるためとことん考え抜く酒蔵だ。
株式会社 髙橋庄作酒造店