おとこやましゅぞうてん
会津男山 回 純米酒 夢の香
初心を忘れない 日本酒に込められた感謝の思い
会津美里町に、閉業の危機を乗り越えた酒蔵がある。
代表である小林靖さんは、2017年頃、先代が酒蔵を畳むという話を聞いた。しかし、「母の実家でとても大好きな場所だったのに無くなるなんて、自分の中で消化できないものがあり、素人ならではの新しい挑戦ができるのではないかと思いました」と小林さんは語る。その後、二十年以上勤めた会社を退職し、本格的に日本酒の世界に入ることとなった。
再開作業も困難を極めたという。しかし、一つ、一つ周りの力を借りることで根気強く解決していったそうだ。そうした困難を乗り越え、初年度に全国新酒鑑評会で入賞を果たした。「この賞は色々な人に支えられて、いただいたものだと思います。感謝は絶対に忘れずにやっていこうと思いましたね。」
会津・男山酒造店の日本酒は、初心を忘れない、原点回帰の意味を込めた「回シリーズ」ともう一つ、こだわりの日本酒「猪俣65」。
杜氏を引き受けてくれた猪俣さんに感謝の意を表した日本酒であり、著名人にも高い評価を受けている。こうした酒造りには、酒蔵のスタンスでもある「感謝を忘れない」という思いが深く伝わってくる。今後の展開にますます期待だ。