おおやちゅうきちほんてん
特別純米 登龍
白河ならではの地酒を目指し、情熱を捧げる
勢いのある酒がある。大谷忠吉本店に2007年に誕生した特別純米酒「登龍(とうりゅう)」。期待の杜氏、大木兄弟が造った酒だ。酒の名は兄弟が卒業した白河高校に伝わる“登龍健児”に由来する。かつて男子校だったため、地元では男気に溢れる少年たちをこう呼んでいたのだ。
そして当然ながら、この酒もまた男気に溢れている。しっかりとしたボディ、それでいてすっきりとした後味。麹歩合を五%ほど高めることで濃厚な味を引き出し、同時にキレのある酒質を模索した。
「冷やしておいしい酒です。でも、できあがってみたらぬる燗でもイケる味わいでした」と語るのは、大木兄弟の先輩杜氏でもある大谷浩男社長。実際に、登龍のぬる燗を飲んで、燗酒の魅力に目覚めた人もいるという。長年地元で愛されている看板酒「白陽(はくよう)」と人気を二分するまでに成長した。
「登龍の米は契約農家に栽培していただいている地元産チヨニシキ。地酒の酒蔵として、米も水も人も、すべて地元白河にこだわりました」と大谷社長。三人寄れば文殊の知恵なることわざがあるが、三人杜氏による酒造り。目が離せない。
合名会社 大谷忠吉本店