ありがじょうぞう
純米吟醸 生粋左馬
地元の誇りを世界に。100年後の未来を見据えて
酒造り2年目にして福島県の鑑評会で金賞を受賞した有賀醸造の純米大吟醸「純米大吟醸 生粋左馬」。杜氏にして常務の有賀裕二郎さんの快挙である。米の旨味を生かしたフルーティーな味わいが、朗報をもたらした。
この有賀醸造は、日本の酒蔵として唯一、マッコリも醸造している。その名も「虎マッコリ」。手がけたのは、杜氏の父であり十代目の有賀義裕代表。「日本酒の造りで仕込みますから、正式には韓国のマッコリとは異なります。上野の韓国料理店で飲んだ生マッコリが醪(もろみ)に似ていたので、改良を重ねて商品化しました」と有賀社長。首都圏の焼肉店で人気を博している。
そんな研究熱心な父をみて育った杜氏は、2013年の春、新ブランド「陣屋」を立ち上げた。白河近辺でとれた福島県の酒造好適米「夢の香」を阿武隈川の伏流水で仕込む。「ほかにも造りたい酒はいろいろあります」と爽やかに笑う。現在は、百年後の未来にこの土地から世界にはばたく日本酒を造るとき、今必要なものが何かをテーマに事業を展開している。将来がますます楽しみである。
有賀醸造 合資会社